ママ友との距離感に、罪悪感を抱いていた頃の話

ママ友との距離感

距離を取りたい。

そう思った瞬間、表情が曇るのが自分でもわかる。

嫌だと感じた。
でも、それを嫌だと感じるのは私だけなのかもしれない。

周りは普通に付き合っている。
それなのに、離れたいと思ってしまう自分がいる。

こんなことを思う私は、心が狭いのだろうか。

世界が、子どもと私だけになった日々

「うーん。」
これで何回目だろう。
自分でも気がつかないうちに考えている。
洗い物をしながら、運転しながら、ご飯を食べながら。
(大したことではない)
そう言い聞かせている時点で、大したことだったのかもしれない。

人との距離感について、こんなに考え込む日がくるなんて。
あの頃の私は、微塵も思っていなかった。

子どもを産んでから始まった、社会と切り離された生活。
それは、ひたすら子どもと向き合い続ける、終わらない24時間だった。

一つ一つに悩み、怖がり、不安になる。
眠れない夜を過ごしても、常にそばにある、私を求めるふわんとした優しい笑顔。
この笑顔に何度救われたことだろう。

「大好き」
そんな言葉では表しきれない。
何よりも大切な存在が、私の腕の中にあった。

それでも、この世には自分と子どもだけ。
そんな風に感じることもあった。

入園までの3年間。
私はこの3年で、大人の言葉を忘れてしまったような気がしていた。

少しだけ開いた、世界への扉

そして、ついに入園の日。
私にとって子どもの入園は試練だった。
久しぶりの家族以外の大人との関わり。
自分が受け入れてもらえるのか、これまでの子育てに間違いはなかったか。
考えれば考えるほど沈んでいく。
不安で不安で仕方がなかった。

そんな時に出会ったママ友。
(もう一度、私も社会生活ができるかもしれない)
たくさんの不安と、少しの期待。
世界へ通じる扉が、少し開いたように感じていた。

この気持ちは、私だけ?

しかし、違和感はすぐにやってきた。
一緒に過ごすうちに感じる(何か違う)という気持ち。

この気持ちは、私だけなのだろうか。
距離を取りたいと考えてしまうのは、私の心が狭いからだろうか。

私の感覚がおかしいだけだったらどうしよう
自分の違和感を誰かに話す勇気もなく、1人悶々と考える日々。

いつの間にか、卒園まであと少し。
(気にしないようにしよう。)
そう自分に言い聞かせ、静かにさよならできる日を待った。

揺れていた心が、ぴたりと止まった

でも、最後まで気にしないでいることはできなかった。
私の大切な人が大切にされていない。
違和感の正体に気がついた時、揺れていた心がぴたりと止まった。

(距離を取ろう。)
(自分の感覚はおかしくない。)
そう思えた時、なんだか心が軽くなるのを感じた。

自分にも、相手にも優しくいられる距離

距離を取るようになってからの数カ月。
ふとした時に思い返す。
私はどこで間違えてしまったのだろう。
もっと早くから距離をとっておけば良かったのか。
ぐっと我慢するべきだったのか。
何回思い返そうと、答えは出せないでいる。

正直に言えば、静かにさよならしたかった。
偶然顔を合わせた時、笑顔で挨拶をして、離れられる距離感。
でも、現実はそうはいかなかった。

それでも、距離を取るという選択をしたことに後悔はない。
無理をしてまで近くにいることが、誠実さではないような気がするから。

自分にも、相手にも優しくいられる距離。
そんな距離感で付き合うことができたら――
新しい出会いを経験する度に、私は強く願っている。

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