「自分の時間を持つことに、罪悪感を感じたことはありますか?」
子どもが生まれてから、日々の大半を母親として過ごすようになります。
でも、ほんの少し自分としての時間を持つだけで、心が軽くなったり、家族への接し方まで変わったりすることがあります。
今回は、私が初めて「母親の私」ではなく「自分の私」として過ごした体験から気づいたことをお話しします。
初めてのひとり時間に感じた不安
「大丈夫かなぁ。本当に行っていいのかなぁ」
子どもが生まれて、あっという間に7年が経ちました。
今日は、私がお母さんになってから初めての「1人でのお出かけの日」。
夫に子どもを任せて、ママ友とランチへ行くことになっています。
嬉しいような、緊張するような……。
楽しみな気持ちの一方で、不安がどうしてもぬぐえないまま当日を迎えました。
ここに至るまでに、ママ友との日程調整、夫へのお願い、当日の子どものおやつや食事の準備……。
たくさんのハードルを乗り越えてきました。
「出かけるって、こんなに準備が必要だったかな……?」
母親になって初めて、自分だけの時間を持つことの大変さを実感します
心を縛っていた「母親とはこうあるべき」の思い込み
さらに、私にはもうひとつ、大きなハードルがありました。
それは――
「私としての時間より、母親としての時間を優先すべき」
という思い。
「うちはお金ないしな。自分に使うより、子どもに使いたいな」
「私は働いてないし、夫に悪いな」
私の自由を押さえつける言葉が、次々と頭に浮かびます。
「母親として正しくあれ」
気づかないうちに、自分を追い詰める考え方になっていました。
「ママ友とランチ」という言葉に、
自分の時間も楽しみながらママとしても輝いている。
そんな憧れを持ちながら、私は「自分にはできない」と感じていたのです。
自分時間がもたらした新しい気づき
ところが――。
初めてのランチで私は、時間を忘れるほどリフレッシュできました。
特別なことを話したわけではありません。
「お母さん!」と呼ばれない時間。
誰にも会話を止められない時間。
それだけで、とても新鮮で楽しかったのです。
身も心も軽くなったような気持ちで帰宅すると、
夫と子どもに心から「ありがとう」と言えました。
いつもなら眉間にしわが寄ってしまう場面でも、
イライラせずに対応できる。
子どもに、いつもより優しく接することができている。
「また行きたいな!」
自然と次を楽しみに思い、
その時まで頑張ろうと前向きな気持ちになれました。
改めて振り返ると、私の中の「母親とはこうあるべき」という姿は、実母の影響が大きいように思います。
「母親が子どもを置いて出かけるなんて」
「休日を家族そろって過ごさないなんて」
「自分より子どもにお金も時間も使いたくなるのが普通」
そんな母の言葉に触れるうちに、
「母親が自分の時間を優先すること=悪いこと」
と、無意識に思い込むようになっていました。
でも実際にランチに行ってみて感じたのは、
罪悪感よりも「私が笑顔になれた」実感のほうが強かったこと。
私として生きることも、母親として生きることも両立できる。
むしろ、うまくバランスをとっていくほうが、
子どもにも家族にも良い影響を与える。
それが、この日の大きな気づきでした。
あなたも自分時間を大切にしてみませんか?
もしかしたら、あなたの「当たり前」や「〇〇すべき」も、
誰かの価値観に縛られているだけかもしれません。
そのことで「しんどいな」「辛いな」「苦しいな」と感じているのなら、
少し勇気を出して自分の時間を作ってみるのもいいと思います。
誰かと過ごしてもいいし、1人で過ごすのもいい。
自分の心の声に耳を傾けて、自分を大切にすること。
それはきっと、家族を大切にすることへつながる一歩になるはずです。
あなたの毎日に、ほんの少しでも心がほっとする時間がありますように。
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