信じて見守る勇気〜子どもの挑戦から気づいたこと〜

心との向き合い

子どもが「これをやりたい!」と目標をもった時、親としてどこまで関わるべきか……。

本当に悩んでしまいます。

手伝ってあげたい気持ちと、本人に任せたい気持ち。

そのバランスは簡単じゃないなと日々感じています。

初めて芽生えた「勝ちたい」という気持ち

年中さんの時、幼稚園の持久走大会がありました。

それまでは「楽しく走ればいい」くらいの感じだった息子が、

初めて「赤い紙(上位の子ががもらえるカード)が欲しいんだよねー」とぽつり。

競争ごとに熱くなるタイプではないと思っていたので、驚きました。

「勝ちたい」と強く願い、園での練習を頑張っていた様子の息子。

本番で見た彼の姿は、年少さんの時の姿からは考えられないくらい真剣そのもの。

結果としては、赤い紙はもらえませんでしたが、息子が初めて目標を持って取り組む姿にとても感動しました。

本読みチャンピオンへの挑戦

そして、年長さんに進級した日。

「何かでメダルを取りたい。何ならできる?」と息子が聞いてきました。

能力や体格に左右されず、息子の努力次第で可能性がある、本読みを提案しました。

幼稚園で借りた本を年間で多く読んだ上位3名が、卒園式で表彰されます。

そのことを話すと、「やりたい!!」とやる気に。

しかし、現実はそう簡単ではありませんでした。

「チャンピオンにどうしてもなりたい!」という気持ちはあるものの、

「借りるタイミングがわからない」

「忘れてきちゃった」

と、本を借りてこない日が続きました。

「チャンピオンになりたいなら、借りてこなきゃ!」

最初のうちは、しつこく声をかけていた私。

“このままだとチャンピオンは難しいかもしれない……。”

“やる気はあるはず……。チャンピオンにさせてあげたい……!”

いつの間にか息子以上に焦り、“何としても……!”

という気持ちが湧き上がって来るのを感じました。

「本当にやる気あるの??」

何度言いかけたかわかりません。

でも、その度に深呼吸。

“これは息子の挑戦だ”

繰り返し繰り返し、心の中で唱えました。

親の葛藤とサポートの線引き

息子の挑戦は、私の葛藤の始まりでもありました。

息子がチャンピオンになることを望んでいるのか。

私が押し付けてしまっていないか……。

年長さんの息子は、遊びに夢中になって本を借りることを忘れてしまいます。

目標を達成するためのサポートをどこまでするのか、線引きがとても難しかったです。

私が実際に行ったことは、

・手に「本」と書く、もしくは自分で書く

・先生に息子の気持ちを伝え、声かけをしてもらう

・本を借りてきたら、「ありがとう!一緒に読むの、楽しみだね」と伝える

上記の3点です。

周囲の助けを借りつつ、チャンピオンになりたい一心で頑張った息子。

一学期の終わり、クラスチャンピオン、学年で2位という結果を出しました。

気づいたこと——努力は子ども自身の力になる

その姿を見て気づいたこと——

親はきっかけを与えることはできる。

でも、最後に自分を後押しするのは、自分自身の強い「やるぞ」という気持ち。

努力して自分の力でつかんだ達成感が、子どもの心を強くするんだということでした。

信じて見守る勇気を持つ

息子が目標を持った時、本当に嬉しくて応援したい気持ちでいっぱいになりました。

そして、目標を達成した時の息子の笑顔が見たくて、

息子以上に気持ちが入ってしまい、ついつい口を出したくなりました。

けれど、「信じて見守る勇気」もまた親の役目なのかなと感じています。

二学期にむけて、息子は学年1位を心に誓っています。

私は、卒園式での晴れ姿を期待して、ついつい口を出したくなるでしょう。

それでも、私は息子が自分の力で掴み取っていく姿を信じて、見守れる親でいたいと思います。

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