車が一台しかない我が家。
入園を控えた娘の送迎をどうするか――。
両親からの「歩くなんて子どもがかわいそう」という言葉に揺れながらも、
私たちは「お金がないからこそ選ぶ道」を模索してきました。
そんな中で出会った一台のベビーカーが、
想像以上に私たちの生活を支えてくれることになるとは思いもしませんでした。
「送迎どうする?」迫られる選択
もうすぐ娘が入園します。
入園準備は順調に済み、残すは送迎方法をどうするか。
「車で送っていけばいいじゃない」
そんな声が聞こえてきそうですね。
でも我が家に車は一台しかなく、夫が通勤で使っています。
幼稚園バスも検討しましたが、バス停は家から徒歩10分ほどの場所。
歩けなくはないけれど、
下の子がいることや、雨の日・お昼寝布団を持つ日など、不安要素はいくらでも出てきます。
車を購入するのか、夫が原チャで通勤するのか……。
どちらにしてもまとまったお金が必要です。
毎月カツカツの家計の我が家、なかなか決断できずにいました。
両親からの言葉に苛立ち
「早く車を買いなよ。歩くなんて子どもがかわいそう」
実家の両親から幾度となく言われた言葉。
もう聞き飽きて、苛立ちすら感じるようになっていました。
運命の出会い、二人乗りベビーカー
そんなある日、
ふと「先輩ママさん達はどんな方法で送迎しているのかな?」と気になり、スマホで調べてみました。
その中で出会ったのが、二人乗りベビーカー。
後に3年以上、送迎だけでなく日常でも私の“愛車”として大活躍することになるこのベビーカー。
その出会いが、私の生活を180度変えることになるとは思いもしませんでした。
ベビーカー送迎の日々
「バス停まで、私歩くよ!このベビーカーを使う!」
そう言って目を輝かせる私に対し、心配そうな夫。
でも、実際に使い始めて私の行動範囲が広がった姿を見て、夫も「やってみようか」と言ってくれました。
実際にベビーカーで登園するのは大変でした。
荷物をのせ、子どもを二人乗せ、雨の日も、暑い日も、寒い日も……。
「今日はやだな」と思う日も少なくありませんでした。
でも、その反面、楽しいこともたくさんありました。
子ども達と歌ったりおしゃべりしたりしながら歩く道。
レインカバーをつけたベビーカーの中で、雨の流れる様子や音にゲラゲラ笑う子ども達。
毎日同じ時間にすれ違う運転手さん達からの「がんばれー!」「いってらっしゃい」の声。
子どもに会うことを楽しみにしてくれるご近所さん。
そして、産後ほとんど家から出なかった私は、毎日歩くようになったことで、
気持ちも体もどんどん元気になっていきました。
苦労も幸せもあったからこそ
ベビーカーで行けないような悪天候の日は夫に協力してもらい、
私たちは娘の園生活を無事に終えることができました。
もちろん、車を買えばしなくてよかった苦労もあったでしょう。
でも、得られた時間や経験もたくさんありました。
両親には相変わらず
「歩くなんて子どもがかわいそう」と言われ続けましたが、もう心が波立つことはありませんでした。
“お金がない”から工夫した選択
マイホームを選ぶ時にも「お金がないから工夫する」という選択をしました。
車も同じ。そう考えたことに後悔はありません。
私が決めた道。私はとても満足しています。
生活に欠かせない車ですが、ローンや維持費を考えると、我が家にとって2台目は大きすぎる出費でした。
「車はなくてはならないもの」から「あると楽だけど、今は必要ないもの」へ。
そう考え方を切り替えたことで、選択の幅が広がり、お金の不安もだいぶ減ったように思います。
今、そしてこれから
娘が小学生になってからは、ベビーカーでの送迎は現実的ではなくなり、
今は夫が原チャで通勤し、私が車を使って子ども二人を送迎しています。
必要なものを必要な時に買う。
家も車も、“お金がない”から工夫した選択が、私たちには合っていました。
実は、子どもの習い事でも同じように考える場面があって……。
それはまた次に書いてみたいと思います。
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