小学校に入学すると、周りの子ども達がどんな習い事をしているのか気になるもの。
水泳や英語、ピアノに体操……。
たくさん習っている子を見て「うちも何か始めたほうがいいのかな?」と焦る気持ちが出てきます。
でも、子どもの性格や家庭の事情はそれぞれ。
大切なのは「周りに合わせる」ことではなく、「わが家に合った選び方」を見つけることでした。
周りの子の習い事に焦る気持ち
「そんなに習い事やってるの?!」
ママ友との会話中、浮かべる笑顔の下では冷や汗が流れています。
水泳、体操、英語、ピアノ……。
小学一年生でこんなに習い事をしている子が多いなんて!
いくつも習い事をしている子や、小学校入学前から始めている子。
思った以上に習い事に関心を持つ親子が多いことを知り、焦る気持ちがつのります。
「うちの子もなにかやらせるべき?でも、そんなにお金をかける余裕はないし……」
やるからには続けさせたい。
そのためにも、家計に余力がなければなりません。
気軽に習い事をやらせてあげられる状況ではないことに、申し訳なさを感じました。
一方で、娘と息子に習い事について聞くと「やりたくない」と答えます。
子ども達自身が「今は外で遊んだり、家で休める方がいい」と感じているようでした。
先生から聞く2人の園や学校での様子は、全力で取り組んでいる姿そのもの。
「そうだよね。これ以上増やしたらキャパオーバーしそうだもんね」
納得する気持ちもありました。
おじいちゃんの言葉がくれた気づき
「本当にやりたいと思うものに出会うまでは……」
そう思いつつも、やっぱり周囲と比べてしまい、無理にでもやらせるべきかと悩みます。
ある日、公園で出会った“お友達”のおじいちゃんに言われました。
「あの子達は、いろんな人と仲良くなって、たくさんの自然に触れて、今しかできない体験をしているよ」
その言葉は、習い事でいっぱいだった私の心を、一気に空っぽにしてくれました。
習い事をしない分、家庭学習を工夫
それからの私は、娘と息子に“今”何が必要なのかを一番に考えるようになりました。
体調も崩しやすく、頑張りすぎて疲れやすい2人。
外遊びでリフレッシュし、家では安心して休めるような環境づくりを意識しました。
習い事をやらない分、家庭学習のサポートを強化しました。
私だけで難しいときには、学校や幼稚園の先生にアドバイスをもらいながら進めています。
小学生の娘には、学校の宿題を見ながら苦手を把握。
3〜5問程度を正解するまで何度も繰り返し、
問題は私が作ったり、プリントやネットから探したものを使ったりします。
勉強に疲れやすい娘だからこそ、
「なんでできないの!?」ではなく「やったね!」と一緒に喜ぶことを大切に。
「今日はお休みしようか」「今日はここまでにしようか」
と提案しながら、娘のペースで進めています。
年長の息子は、幼稚園の宿題を「帰ってきたらやる」ことを最大の目標に。
おやつの前にやるのか、後にするのかを本人に決めさせています。
終わったときは「終わったー!」と2人でバンザイ!
小さな成功を積み重ねるようにしました。
学力や習い事に縛られない子育て
娘も息子も、学習を通じて
「コツコツ続けることが自分の力になる」
「自分が頑張ったことに自信を持てるようになる」
そんな感覚を身につけてほしいと願っています。
二学期が始まり、「学力」という言葉が気になる時期。
習い事の話題もますます増えてきました。
以前の私なら、
「どうしよう……」とお金がないことを恥ずかしく思い、
なかなか習い事に前向きにならない子ども達に
「なんでやる気がないの?」と不安を感じていたかもしれません。
でも今は、
「周りに合わせるのではなく、家庭や子どもの様子に合わせて取捨選択すればいい」
そう思えるようになり、習い事の話題が窮屈ではなくなりました。
“やらない”選択が生んだ暮らしの工夫
今は「やらないことを選んでいる」我が家。
「お金がないから…」で終わるのではなく、
「限られた中でどうすれば子どもに合った形で応援できるのか」
それを考え続けていきたいと思います。
家も、車も、習い事も――。
“お金がないからこそ工夫して選んだ”ことは同じ。
でもその工夫こそが、意外と我が家に合っていて、暮らしに馴染んでいる気がします。
コメント