「比べてしまう私」も、悪くない―自分を肯定できたあの日の気づき

人との関係の工夫

人に会ったあと、「あの言い方でよかったかな……」と考え込んでしまうこと、ありませんか?
相手の表情を思い出しては、「変に思われてないかな」「感じ悪くなかったかな」とモヤモヤする。

本当は楽しい時間だったはずなのに、気づけば心の中で自分を責めてしまう。
私も、そんなふうに人との関わりに不安を抱えながら過ごしてきました。

けれどある日、そんな気持ちの奥にある思考のクセに気づいたことで、少しずつ見える景色が変わっていったんです。

また同じ不安をくり返す自分に落ち込む

「さっきのやり取り、あれで大丈夫だったかな……」
人に会ったあと、自分の言動を振り返り、不安になるのはいつものことです。

それでも、最近はモヤモヤしないように、うまくできていたと思っていたのに。
成長のなさに、少し落ち込んでしまいました。

ちょっとした会話で心がざわつくとき

きっかけは、あるママ友との会話。
私が出席しなかったボランティアの話題が出た時のことです。

自分の仕事や家のことが立て込んでいたため、今回はやめておこうと決めた私。
娘には「いつもは出てるのになんでー!来てほしかった!」と言われてしまい、行きたい気持ちがあったこともあり、少しだけ判断を後悔していました。

そんな中で、意図せず出たその話題に、私は不意をつかれたような気持ちになりました。

「あ、このママさん参加したんだ。」
「私も行きたかったな。いいなぁ。」

楽しそうにその日の出来事を話す姿を、なぜか直視できませんでした。

「負けたくない」気持ちが顔を出す瞬間

「いつもなら、私も参加しているのに……」
「私のほうが参加しているのに……」

自分が優位でいないと気がすまない気持ちが、一人歩きを始めて大きくなろうとしています。

気づかれたくない気持ちと、笑顔の裏側

「こんな気持ち、気付かれたらいけない……」
顔をあげ、いつも通りを意識して会話を続けました。

不安を感じながらもママ友との会話を楽しみ、最後は「次は参加するぞ!」と前向きな気持ちで別れました。
しかし、帰宅すると同時に脳内で再生される少し前の出来事。

「負けたくない気持ちに気付かれていたらどうしよう……」
「嫌な思いをさせていたらどうしよう……」

頭の中で考えがぐるぐると巡る中、似たようなことが過去にもあったことを思い出しました。

それは、ある日の図書館での出来事。
ママ友が読んでいた本のタイトルが、偶然見えてしまった時のことです。

お互い、見るつもりも見せるつもりもなかった――
そんな気まずい空気が広がりそうになります。

私は咄嗟に、何も見ていないふりをしました。

頭の中で次々と浮かんでくる、負けたくないという言葉。
それを悟られないように、関係を壊さないために、笑顔を必死に貼り付けます。

「うまくごまかせたかな……」
この時も、次の日にママ友と顔を合わせるまで悩み続けていました。

繰り返されるモヤモヤの正体

振り返ってみると、私が自分の言動に不安を感じる時には、共通点があることに気づきます。
それは――「人と比べる」「焦る」「負けたくない」と思った時。

誰にも知られてはいけない、こんな気持ちを持ってはいけない。
そう思うほど、人付き合いに恐怖を感じてしまうこともあります。

不安の根っこは「過去」にあった

どうしてこんな感情が出てくるのか。
自分に嫌気がさして、落ち込むこともありました。

そんな時、いつも頭をよぎるのはうまくいかなかった過去の出来事。

職場での人間関係がうまく築けず、過呼吸を経験したあの頃のことが蘇ります。

仕事内容はとても楽しく、やりがいのあるもので、すぐに成果を出すことができました。
しかし、上下関係の厳しい職場で、身に覚えのない噂話や理不尽な叱責が多く、
いつどんな時に感情をぶつけられるかわからず、びくびくしながら過ごしていました。

「私の考え方が間違っている」
「人より仕事ができない」

そう思い込むようになり、どんどん自信を失っていきました。

この経験は、私を長く縛るものになりました。

「また同じことが起きるかもしれない」
そんな不安がつきまとい、現在の人と会った後のモヤモヤへとつながっていったのです。

あの頃の経験が教えてくれたこと

あれから数年。
自分の「過去に引きずられがちな思考のクセ」に気づいた私は、
顔をあげて周りを見てみるようになりました。

すると、いつの間にか、私に笑顔を向けてくれる人たちで溢れていたのです。

思い出すたびに怯え、自信をなくすだけだった過去。
今では、「学びを与えてくれた」と受け入れられるようになってきました。

  • 人との距離のとり方
  • 相手を見て会話の仕方を変えること
  • 自分をどこまで出すか選べるようになったこと

――自分も相手も大切にできる関わり方が、少しずつできるようになったと感じています。

過去ではなく、「今」を見つめてみる

今でも「あれ、大丈夫だったかな……」と不安になることはあります。
そんな時は、過去に引きずられるのではなく、
「今の現実を見直そう」と考えるようにしています。

もし今、不安を感じているのなら、
あなたの周りの家族、友達、今の人間関係を思い浮かべてみてください。

実際に、「私が不快にさせているな」と思う場面は、どれくらいありますか?

現実に目を向けると、心が少し軽くなる

現実を試してみると、新しい気づきがあるかもしれません。

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