その目線で、子どもは安心する〜目を合わせて聞く親子の会話術〜

親子との日々の幸せ

子どもが話しかけてきたのに、つい「ちょっと待ってて」と返してしまうこと、ありませんか?

忙しい毎日の中、ゆっくり目を見て話を聞く時間は意外と作りにくいもの。

そんな中でも、子どもの安心感をぐっと高める方法があります。

子どもの話、ちゃんと聞けていますか?

「おかあさーん!みてー!」

そう呼ばれた時、あなたはどこをみていますか?

忙しい日々の中、子どもの話をゆっくり聞くって、意外と大変……。

洗濯物を干しながら、洗い物をしながら、

「なぁに?」「どうしたの?」「ちょっと待っててね」と答えることも多くなります。

私もそんなお母さんの一人です。

今日は、私が意識している「子どもの話の聞き方の工夫」をお伝えします。

赤ちゃん期にしていたこと

第一子である娘が赤ちゃんだった頃、私はおしゃべり好きだったこともあり、毎日たくさん話しかけていました。

外では「あ、鳥さん!」窓からは「ブーブーがいっぱいだね」。

お風呂では「温かくて気持ちいいねぇ」。

泣いている時には「びっくりしたね。怖かったね。もう大丈夫だよ。」

抱き寄せて目をみて、表情豊かに感情を“ことば”で伝えてきました。

そのおかげか、娘が話し始めた頃には「あっちぃ」など、自分の気持ちを自然と口にするようになっていました。

“待っててね”が増えた、幼児期のある日

一人で歩き回り、ことばも増えてきた頃。

私は家事に追われ、「待っててねー」と言うことが増えました。

つまらなそうな娘は、生まれたばかりの弟にちょっかいを出すこともありました。

そこで、娘が「かっかー!」と呼んだ時には、なるべくしゃがんで目線を合わせ、

「なぁに?」と話を聞くようにしました。

公園では一緒にしゃがんで「小さいねぇ」とアリをみたり、紫陽花を見上げて「きれいねぇ」と声をかけたり。

話しながら目を合わせると、娘は嬉しそうにニコッとして、目の奥がキラッと輝きました。

その瞬間は今でもはっきりと覚えています。

「おうむ返し作戦」の発見

徐々に意思疎通ができるようになると、娘の伝えたい気持ちは湧き出る泉のようにあふれてきました。

この頃から意識していたのが、「子どもが言ったことばを繰り返してから自分の気持ちを伝える」ことです。

たとえば、積み木を高く積んで「たかいたかい!」と言った時は、

「本当だたかいね!こんなに高くできて嬉しいね」と返します。

「まーだ!ないないしない!」と遊びをやめたくない時は、

「まだないないしたくないね。楽しいから遊んでいたいよね。」と、

ことばにしきれていない感情を補ってあげます。

おうむ返しをすると、子どもは安心して話せるようになり、会話がどんどん広がります。

褒める時も、この方法はとても役立ちます。

癇癪やぐずりにも効果的

話を聞くのが一番大変なのは、ぐずっている時や癇癪を起こしている場面です。

でも、そんな時こそ「おうむ返し作戦」が威力を発揮します。

我が家では、ブロックがうまく組み立てられない時によく起こります。

「なんでやってもできないの!」「ずっとやってるのに!」と泣きながら叫ぶ娘に、

私はしゃがんで目線を合わせ、ひたすら話を聞きます。

落ち着いてきたら、

「ずっとやってたのにうまくできなくて悔しかったね」

「お母さん見てたよ。一生懸命やってたの知ってるよ」

「それだけやってたら、必ずできるようになるよ」

と声をかけます。

ぎゅっと抱きしめて涙を拭くと、また挑戦し始める娘。

できた時の嬉しそうな顔は、自分でやり遂げた満足感でいっぱいです。

おわりに

話を聞くというのは、案外とても気力を使います。

だからこそ、家事をしながらなんとなく聞き流してしまうこともあります。

でも、一度手を止めて、子どもの目を見て話をしてみてください。

その一瞬が、子どもの心に一生残る宝物になるかもしれません。

今日、ほんの少しだけでも、子どもの目を見て会話を楽しんでみませんか?

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