完璧じゃなくても大丈夫。
そう言われても、そう簡単には思えない日もある。
「ちゃんとしなきゃ」と肩に力を入れていたあの頃の私へ。
今から届けたいことばがあります。
言われただけなのに、心がざわつく
あー……また言われちゃった……。
ただのアドバイス。指摘というほどでもない。
でも、私はこういう言葉をいつも真正面から受け止めてしまう。
そこまで重くとらえなくてもいいものも、言われたという事実が私を必要以上に追い詰める。
あの時こうしていれば、こう判断していれば……。
過去には戻れない。
わかっているはずなのに、戻ろうとするかのように、脳内で反省会を始めてしまう。
ある日の暑い暑い午前中。
子どもと一緒に買い物に行った。
月に一度のまとめ買いの日。
いつもは子どもがいない時に一人で行く。
でも……夏休み中はそうもいかない。
そんな日に限ってなんだかすごく混んでいる店内。
周りの人に迷惑にならないよう、カートを押したがる子ども二人を連れて買い物をする。
私も子どもも慣れない時間。
「今日はアイスを買って食べながら帰ろうね。」
そんな約束をして三人ともヘトヘトになりつつも楽しく乗り切った。
駐車場について、子どもに言われた一言で状況は変わる。
「アイスは?」
「しまった。忘れた。どうしよう。」
「えーー!今買いたい!」
「他のところで買いたい!」
カートには買い物カゴいっぱいの商品と、ぐずる子どもたち。
混雑する駐車場に焦る私。
「早く荷物を車に乗せなきゃ……!」と頭の中はいっぱいだった。
荷物に手間取っていると、「すみません!」と女性の声。
「ここに停めたいんですけど。」
隣に停めたい人に声をかけられてしまった……。
その上、私に落ち度があったにも関わらず、停め終えた後に「すみませんでした。」と一言……。
なんで子どもを先に車に乗せなかったんだろう。
荷物を適当につんで、先にカートを片付けに行けばよかった。
わかりきってることなのに、なんで“ちゃんと”できなかったんだろう。
たった一言で、自分を責めつづけてしまう
それから一日、私はずっと心の中で自分を責め続けた。
子どもの持ち物を忘れた時、お便りを読み間違えてしまった時、先生に指摘された時も、
「ダメな親だと思われただろうな……」
と、一人落ち込み、ダメ出しばかりしてしまう。
なんでこんなに落ち込んで、自分を責めてしまうのだろう?
何がそんなに私の心に引っかかったのだろう。
あの日の買い物の後から、心がずっともやもやしていた。
“ちゃんと”やらなきゃ、に縛られていた
ここで思い出したのは母のことば
「あなたはもっと手抜きしな。」
あの時は、どこで手抜きをするかがわからなかった私。
でも今は、“ちゃんとやらなきゃ”と肩に力を入れてたのだとわかる。
昔から、よく言われてきた完璧主義者ということば。
その正体が、子育てに翻弄される日々の中でやっと姿を現した。
「完璧は無理」
私は今、心の底から感じている。
それでも、完璧を目指す日々から抜け出せそうにない。
だから、こう思うようにしている。
「次、気をつけよう」
「失敗しても、それで全部がダメになるわけじゃない」
「この失敗が次にいきる」
完璧じゃなくても、ちゃんと進んでいる
今、ちょっとだけ自分に厳しくなりすぎていませんか?
もしそうなら、一生懸命がんばっている自分に、優しい気持ちをむけてあげて。
「ここまでよくやったね」って、自分にそっと声をかけてあげてほしい。
周りにどう見られるかより、転んでもまた立ち上がろうとするあなたの姿の方が、ずっと素敵だから。
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